インシャアッラーの世界

9/5 連休明け

今日から子ども達も新学期。こんな自分でも少し構えて職場に向かう。

道路には猫の死骸。気が滅入る。

だけれども今日も快晴。向こうにはアジュルン城が見える、思えば遠くへ来たもんだと(当初はサモア派遣だったし。)少し想いを馳せてみようかと思ったけれど、すぐに排気ガスとけたたましいクラクションの音にかき消される。

ここ2、3日やたら暑い気がする。残暑と言うものがヨルダンにもあるんだろうか?

 

8時ちょうどに到着。ビッザブトである。今日はボスの部屋も閉まっていたので向かいのムハンマド(しっかり者の方)の部屋でカウンターパートを待つ。

朝からいろんな人が次から次へとやって来る。聞けばイードは新年扱いで皆「明けましておめでとう。」(クルアーム ワ インタビヘイル)と挨拶にきているそうだ。確かに皆同じ言葉を言っていた。

気がつけばもう9時を過ぎている。ムハンマドにアーデルは来ないのか?と聞いたら「後で来るさインシャアッラー。」とのこと。TVを見ながらハムゼと話をする。「このニュースキャスターはムスリメなんだよ。」「え、ヒジャブ被ってないしTシャツじゃん。」「都会にはヒジャブを被らないムスリムもいるんだよ。」(確かに事務所の受付のお姉ちゃんがそうだなぁ。こんなことすら忘れてしまっている。)

「ところでアジュルンの中心街には10棟のモスクと3棟の教会があるって聞いたんだけど。」「そうだよ。でもアジュルン全体だと大体30の村があって300以上のモスクがあるんだよ。」(予想以上にアジュルン広いな。)

 

9:40 二回目のコーヒーとお菓子が出てきた。

 

10:15 だんだんと人の波も減ってきた。アーデルに電話しても出ない。これがヨルダンタイムなのか?TVはヨルダンのモスクの紹介が流れている。

 

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(なんだか地元の市政だよりのオープニングに似てるなぁ。)

 

10:40 帰っていいだろうか? 

ネスカフェが出てきた。スレイマンがやってきて「アーデルは?」「まだ来ない。」それはお気の毒にと言う感じでインシャアッラーと言われる。睡魔に襲われる。

 

11:15 再度ムハンマドにアーデル今日来るよね?何か問題が発生したのか?と確認。「何も問題はないよインシャアッラー。」と言われる。連休前なんか言ってたっけ?と考えるが思い当たる節もないし、一週間も前のことなど覚えちゃいない。でも確認したとは思うんだよなぁ。

 

11:30 4回目のコーヒーとお菓子。カフェイン中毒になるんじゃないか?

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12:30 お腹が空いた…。(こっちの人はお昼休憩も取らず、お昼も食べない。)

文字通り待ち草臥れた…。何もやることがないのにその場に拘束されるって苦痛だよなぁ…。(今度から文庫本をカバンの中に忍ばせておくことに決めた。)

 

12:50 意を決してムハンマドに帰っても問題ないか?と尋ねる。「あぁ、問題ないよ。」とあっさり。そりゃそうだ。

約5時間、よく待った方だと思う。

この間はバスが来るか聞いたら「来るよ。インシャアッラー。」と言われたけど待てど暮らせど来ず、違う人に聞いたら「祝日だから今日はもう来ない。」と言われ結局タクシーで帰る羽目になった。タクシー運転手も今日はもうバスは来ないと言っていた。

 

ということで帰宅。ムハンマドに明日も8時でいいんだよね?と確認。「そうだね。インシャアッラー。」勘弁してくれよ。

帰宅途中あまりの空腹に(何もしていないのに腹は減る。)シャワルマ(ヨルダンの庶民的食べ物の一つ。薄く平たいパンに肉やファラーフェルや野菜などをくるくる巻いたサンドウィッチ。この店は鶏肉とフライドポテトのみだった。)とコーラを購入。耐えきれず歩きながらコーラを飲む。空きっ腹に炭酸は入れるもんじゃないなと後悔。

歩いていると今朝見た猫の死骸が見るも無惨なことになっていた…。まったく…。

 

15:00 アーデルから電話。聞けば14時に着いたとのこと。理由を聞けどもよくわからない。無事だし元気そうなことだけは伝わってきた。真相は明日だな。

明日は明日の風が吹く。インシャアッラー

 

(インシャアッラーとは簡単に言えば、事が上手く運ぶかどうかは神のみぞ知る。みたいな感じで使われる。まぁ確かに何処で何が起こるかなんて誰にもわからない。(だからオレには責任がないよとも聞こえるんだが。))

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(その時のメモ)