全国的に週に一度くらい静かな日があっていいと思うんだ
8/25
毎週金曜日ムスリムはモスクに集まって集団礼拝をするイスラム文化では大切な日だ。
アジュルンでの初めての金曜日。
都会にいたときは午前中はお店もやっていないが、お昼以降には通常営業だった。朝から営業しているお店もあった。(スターバックスなどの外資系)
ベランダから見下ろす町はしんと静まりかえっている。聞こえてくるのは野犬の声くらいだ。彼らには宗教も関係ない。今朝も朝食探しに必死だ。
お店もほとんど閉まっている。
あれ?バスが一台もない。
大家さんに聞いたら金曜日は終日運休のこと。
金曜日はバスでどこにも行けないことが確定した。
(真ん中の広場がバス停)
(バスが一台もない)
(普段のバス停)
家でおとなしくしていてもいいのだけれど、カメラを持ってウォーキングに出る。
スーパーマーケットが営業していることに少しほっとしたけれど、自分が少し情けなくも思った。
静まり返った町を歩くといろんなものが見えてくる。所々にお墓がある。無造作にずらずらと並べられている。(もちろん土葬だろう。)
人が一人入れるくらいの長方形の囲いがあり、両脇に微妙に形も大きさも違うプレートがついている。キリスト教徒のお墓は形も大きさも大体同じだが、プレートのところに十字架が張付けてあるので区別がつく。
アジュルンはキリスト教徒も少なくない。ムスリメ独特の格好をする必要がないので女性はすぐにわかる。訪問した学校の校長先生や職員にも何人かいた。
都会は多いと聞いていたが、アジュルンにもこんなに多いとは予想していなかった。時折カニーセ(教会)の鐘の音も聞こえる。
(モスク)
日没のアザーン(アダーン)が鳴る。そろそろ帰ろうと空のリュックを背負いなおす。
アザーンは日に5回礼拝の時間(日没、夜、夜明、昼、午後)モスクに付随するミナレット(尖塔)から流れる。
以前、語学の先生に「どうして一日に5回も礼拝をするんですか?」と聞いたら「人はすぐ忘れる。神を忘れないためだよ。」と教えてくれた。なるほどと思った。
まだまだアラビア語がわからないってのもあるが、アザーンは個人的には耳心地がいい。なかなかなスローバラードで聴き応えがある。
失礼千万で言うが、例えるなら歌が上手い演歌好きのお爺ちゃんが気持ちよく歌っているみたいだ。(しかもエコー付き)
初めてアジュルンに来た日の早朝はあまりの音量の大きさに驚いて起きたが二日目からは全く起きることなく今に至る…。
(金曜日はお店もすべて閉まっている)